にわかによる新日本プロレス日記

プロレス歴史も知らない、技名もそんな把握してない、それでもプロレスは面白いと思った男のブログ

ウェイ・トゥ・ザ・グランドマスター【新日本プロレス×ニンジャスレイヤー二次創作】

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今日のトキ・メッセは北国にも関わらず異様な熱気を帯び、声なき声が会場を震わせていた。ネオサイタマ発祥の格闘技団体『シンニッポン・プロレス』の興行が開催されるとのことで、会場は都会に憧れる者、鬱屈した白い世界に辟易し刺激を求める者などで席は埋まり尽くしていた。

第3試合。黒づくめの衣装で鉄パイプを振り回す見るからにヒールな男が入場し、その後を追うように全身をサイバーゴスめいた青で固めた若い男とシベリアめいた髪型のいかつい男が入場し颯爽とリングへ上がる。

「ドーモ、ワト=サン、テンザン=サン。ドウキです」挨拶をする黒づくめのレスラーの顔はメンポで覆われていた。あからさまにプロレスラーのニンジャである!シンニッポンは世にも珍しいニンジャを集めたプロレス団体なのだ!

だがこれから巻き起こる血と涙と暴力への期待から観客のテンションは最高潮に達しており、NRS(ニンジャリアリティショック)を起こすことなくレスラーたちに熱視線を向ける。新型ウイルスの影響さえなければ今頃観客同士での殴り合いが発生していたことだろう。

「ドーモ、ドウキ=サン。ワトです」「ドーモ、テンザンです」リングに上がった若い男…ワトの顔にはメンポがないが彼もニンジャでありレスラーである。ワトはまだニュービーであるが故メンポが定まっていないのだ。そんなワトのセコンドでありメンターであるテンザンは猛牛を模した雄々しいメンポを装着した。彼は一流のニンジャレスラーとしてシンニッポンを支えてきた功労者の一人。

「いけるか、ワト?」「ハイ」「カラテや、どんな時でもカラテなんや」「ハイ」この試合での仕上がりようによって今後数年ワトのシンニッポンでの立ち位置が決まる。その焦りからか、ワトの視覚と聴覚は非常に狭まりテンザンの檄にも生返事を繰り返してしまう。

「イヤーッ!」「グワーッ!?」ドウキがゴング前に鉄パイプでアンブッシュだ!だがニンジャ同士での戦いはアンブッシュは1回のみ許されており、今回はアイサツも済ましているためシツレイにはあたらない!

「イヤーッ!」態勢を立て直したワトの華麗なドロップキックが刺さり、ドウキはたまらずリングアウトプランチャで追撃を狙うためトップロープから飛び上がる!

「甘いんだよ!」ワトが宙に浮いた瞬間、ドウキは横にいたヤングライオン(※シンニッポンではニュービーニンジャ候補生をこう呼ぶ)を引っ張り肉盾として掲げた!すでにプランチャの型であったワトにこれを避ける術はない!「「グワーッ!?」」

ワトとヤングライオンの正面衝突は互いの内臓に無視できないダメージを残す。通常のニンジャであればニンジャ筋力によりダメージを最低限にコントロールできるが、互いに未熟な者同士が激突すれば即爆発四散しかねない!

「てめえは今も昔も気に食わねえんだよーッ!」苦しむワトの背中に容赦なく振り下ろされる鉄パイプ!ワトはアルマジロめいて体を固めるが激しい連打に逃げる隙がない。

「ワト!それでええんかワト!」「うるっせえーー!」「グワーッ!」本来非戦闘員であるはずのセコンドにも容赦なくドウキの暴力が襲い掛かる!「これでも足りねえ!メキシコはこんな甘っちょろくねえんだぞ!」テンザンほどのニンジャレスラーであればドウキを一蹴することも可能だが、セコンドはある特定の状況を除き試合に介入してはならない!悔しさに震えるテンザンは歯を食いしばり鉄パイプの痛みに耐える!

「戻りなさい!」レフェリーがテンザンとドウキの間に入る。ニンジャのイクサならば止める理由はないがこれはプロレス。レフェリーの裁定に従わぬニンジャレスラーは徹底的制裁の後ネオサイタマにある人身売買組織に売り飛ばされると噂されている。悪逆非道の限りを尽くすドウキだがこの噂を嘘八百とは考えていない。舌打ちをしつつ攻撃の手を止めリングに戻る。

「ハーッ、ハーッ…ゴボッ」荒い呼吸と共に胃から鉛臭い血がせり上がる。「ワト、心を乱してはアカン。カラテや」「ハイ、テンザン=サン…」口から吹きこぼれそうな血を飲み込み、胸を強く叩く。その瞬間ソーマト・リコールめいてテンザンとの辛く厳しい鍛錬の思い出がワトさんのニューロンを駆け巡った。大きく息を吸って頬を叩き、ワトもリングに戻る。

「そんなズタボロでいいザマだなぁ?イヤーッ!」ドウキは戻ってきたワトの首を掴んでDDT!さらにボディスラムからラ・ランサに繋げワトを追い込んでいく!「ルチャもできねえからカンフーもどきに逃げたんだよなぁ、なぁ?どうよ格下に見てた男に見下されてる気分は!」「黙れ!」「所詮会社のバックアップがなきゃタコス一つも食えねえニュービーの坊ちゃんが、10年も泥すすってきた俺に勝てる方がおかしいだろうがーッ!」

無理やり立たされたワトの胸にエルボーが叩き込まれる!「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」切り裂かれるような痛みに耐えながらワトは若きニンジャ動体視力を集中させ、エルボーが途切れる瞬間を見切る!「イヤーッ!」「グワーッ!」カウンターのキックがドウキの腹をえぐるようにめりこむ!

さらに一歩踏み込みキックのコンビネーションでドウキをコーナーまで追い込む!コーナーに背中を強打し崩れたドウキを無理やり投げ倒し、ワトはエプロン側に飛びトップロープに手をかける!ドウキが立ち上がった瞬間ワトはロープを踏み台に飛び上がり、空中で回転しながら顎にアッパーカットを叩き込んだ!

致命打を食らい倒れたドウキにワトが被さり、レフェリーが床を叩きながらカウントを始める。「ワン!ツー!ス…」「テメッコラー!」ゴウランガ!2.9というギリギリを攻めるキックアウトだ!会場の熱気が高まり窓の結露が滝のように流れ出し、どちらの応援ともつかない激しい手拍子が空気を揺るがす。

「ワトォーーー!イヤーッ!」寝転がった体勢からドウキは『イタリアンストレッチNo.32』を仕掛ける!それは相手の両腕を自分の両足で挟み込んで交差させた両足の甲で相手の顔面を押さえつけ関節を破壊する、イタリア発祥の超合法的関節破壊戦術奥義の一つ!「グワーッ!」ワトの口と関節が悲鳴を上げる!

残された足を必死にロープへ伸ばしロープブレイク!ロープに身体が触れたらカウント5以内に距離を取らねば反則となるがドウキは離れない!背後でレフェリーが静かにカウントを数え始める。「ワン、ツー」まだドウキは離さない。その顔はヒールを超えて怨念そのものが表皮に現れたような鬼気迫るものになっていく。

「そんなぬるま湯でニンジャでレスラーで闘う場所に恵まれて、何が楽しんだよてめえは!」まるで自分に言い聞かせるように吠えるドウキ。「スリー、フォー…」ようやく手を放し、ワトに一時の自由が与えられる。「イヤーッ!」よろよろと立ち上がるワトにすかさずデイブレイクで頭を叩きつけてからの丸め込み!「ワン!ツー!」「イヤーッ!」気迫のキックアウト!

「楽しいに決まってるだろ…」がくがくと震える足を叩き気合を入れる。「ニンジャになってシンニッポンに入って、色んな世界を見れて楽しいのが悪いのかよ!」「贅沢なんだよ!贅肉なんだよそれは!」「10年かけた結果が嫉妬かよ!」「チャルワレッケオラー!」

「イヤーッ!」「イヤーッ!」キック同士がぶつかりあいリングが揺れる!今この時のワトは本来ニュービーではありえないレベルのニンジャ筋力が宿っていた!「てめえ、ホントなんなんだよ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」ソバットがドウキの鳩尾にめりこむ!メンポの中が血の臭いに包まれ咳き込む!

「イィィィィ…ヤーッ!」弓めいて足を引き絞り、限界寸前で運動エネルギーを爆発させたハイキックがドウキのこめかみに直撃!目が白一色に染まり膝から崩れ落ちる!だがその手は無意識にレフェリーの袖を掴み、ダメ押しの中段蹴りを防ぐ!とっさにワトが急所を外したおかげで致命的なダメージは避けられたが、レフェリング復帰はしばらく不可能!

当然レフェリーへの暴行は重大な反則だが意図的でなければ問題ない。そしてレフェリーのいないリングは例え殺人が起きようと許される無法地帯と化す!一部の観客がこらえきれず叫ぶ!「ヤレー!」「コロセー!」その声に応えるように、コーナー近くに置いていた鉄パイプを手に取り振り回す。あまりの速さに常人には巨大な円盤を構えているようにしか見えない。ワトのニンジャ動体視力はその向こうに満月めいた赤黒い瞳を見た。奥に宿る殺意と狂気とニンジャ性に飲まれた人間の成れの果て…ワトの足が微かに震える。

「ワト!カラテや!」テンザンの声で意識が引き戻され、会場が視界いっぱいに広がる。そうだ、カラテだ。ここまでやってこれたのも、ニュービーの自分がこうして渡り合えているのもカラテだ。所詮鉄パイプは鉄にすぎぬ。カラテを高めよ。ワトは腰を落とし迎え撃つ構えを作る。

周囲の音が消え2人のニンジャは静寂に包まれる。時間の流れが鈍化し徐々に静止に近づいていく感覚の中で2人はタイミングを計り合う。それは同時だった。「「イヤーッ!」」

一瞬で2人の立ち位置が入れ替わる。時間が切り取られたような事態に観客たちも息を飲む。「グワーッ!」ワトが破裂しそうなほど赤く腫れた肩を押さえリングに倒れる。ワンテンポ遅れてドウキのメンポの隙間という隙間から血が噴き出した。

「今やワト!」無事な腕を支えに立ち上がりコーナーに登る。手拍子の嵐に向けて手の甲に刻まれた『WATO』マークを印籠めいて見せつける。必殺の…RPP!きりもみ回転の衝撃をもはやドウキは受け止めることができなかった。めり込むような衝撃と関節を曲げられ違う何かに作り替えられるような痛みに小さく呻いた。

ようやく痛みが引いたレフェリーがツキジのマグロめいて飛び込みカウント!「ワン!ツー!スリー!」スリーカウントは何を持っても覆せない!ワトの勝利が決まった瞬間である。

「楽しいだろ、ドウキ」「知らねえよ」テンザンに肩を貸してもらい花道を歩むワト。大の字で倒れ込むドウキはヤングライオンに背負われ脇の通路から控室へ戻っていく。スタッフが手際よくリングの清掃を行い次の試合に備える。プロレスはまだ終わらない。



引用元
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) | Twitter

ヘナーレ、ワト、オーカーン……吠える次世代は来年に何を残すか

ワトさんとヘナーレの歯車が一気に動いたな!?格上相手に3カウントを取れたという事実は大きい!

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こんなことされると興奮で眠れなくなるので、彼ら次世代勢のこれまでとこれからを考える。

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バレクラの暗雲はまだ晴れぬ【WORLD TAG LEAGUE 2020 2020/11/19 第4試合感想】

WORLD TAG LEAGUE 2020 & BEST OF THE SUPER Jr.27 2020年11月19日 東京・後楽園ホール 全試合

バレクラ加入後初めてタマちゃんとタンガに顔合わせするEVIL、ジェイとの小競り合いしたせいで気まずいはず。

現リーダーはジェイだが、歴史を考えると真のリーダーであり大黒柱はやはりタマちゃん。とても丸く収まる気がしない……。

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ケツとルールと田口監督【WORLD TAG LEAGUE 2020 2020/11/18 第5試合感想】

WORLD TAG LEAGUE 2020 & BEST OF THE SUPER Jr.27 2020年11月18日 東京・後楽園ホール 全試合

初手キープオンジャーニーによる精神攻撃。痛風を感じさせない滑らかな動き。だがそんなことよりも監督のケツでしょ。

マスクマンのマスクを無理やり外すと反則負けになるのは知っていたが、意図的にケツをむき出しにするのはOKだったんだな……いや本当にOKなのか?

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ジェフ・コブがなんであんなことになったのかを考える

この試合、強敵相手に久々の後藤弐式という胸熱展開が見れたのはよかったがバクステは何とも言えない負のオーラに包まれていた。

(※しばらく沈黙が続くが、カメラに向かって指差して、静かな口調で)お前らのせいだ……(※とだけ言って立ち去る)

何があったんだよコブ!?この『お前ら』は記者を指してるのか、それとも自分たちのことなのか、思い当たるところをピックアップしていく。

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ヘナーレの意地と棚橋の膝【WORLD TAG LEAGUE 2020 2020/11/16 第6試合感想】

WORLD TAG LEAGUE 2020 & BEST OF THE SUPER Jr.27 2020年11月16日 石川・小松市末広体育館(義経アリーナ) 全試合

前回は同時に開催していたが、今回からしばらくはタッグリーグとBOSJを別々にやっていくようだ。

G1のブロック分けとは違い基本の試合形式が異なるので観に行くべきか迷う人は多いだろうなぁ。新日観戦に関してはやはり東京が正義。

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胃もたれしそうな大ボリューム!【WORLD TAG LEAGUE 2020 & BEST OF THE SUPER Jr.27 2020/11/15 全試合感想】

WORLD TAG LEAGUE 2020 & BEST OF THE SUPER Jr.27 2020年11月15日 開幕戦 愛知・愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ) 全試合

タッグリーグとジュニアの祭典が同時開催!!そのおかげで初回は全10試合という久々の大ボリュームな構成だ!

量が多くどの試合についても言いたいことがあるので今回はサクサクいくぞ!

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