にわかによる新日本プロレス日記

プロレス歴史も知らない、技名もそんな把握してない、それでもプロレスは面白いと思った男のブログ

新時代の絶対的ベビー・飯伏vs絶対的ヒール・ジェイ!これぞネクストジェネレーション!【G1 CLIMAX 29 2019/8/11 第9試合終了後 感想】

G1優勝最有力候補である内藤を下し、Bブロックの勝者となったジェイ。

オカダとの戦績も考えると、その実力と外道のサポートは4強の中でも群を抜いていると言えるだろう。

そしてジェイの凄いところはその強さだけではなく、純粋なヒールというところだ。

棚橋は言わずもがな、オカダも今ではすっかりベビー。内藤も口こそヒールだがダークヒーロー的なおいしいポジションにいる。

そんな中でジェイは、大ブーイングもらうわ卑怯なことするわと非常にドス黒い存在なのに新日本に必要不可欠な存在となりつつある。


飯伏の泣き所

試合が終わり、飯伏をリングに呼び込んだジェイ。ジェイの白々しいクリーンファイト宣言の裏を読んでた飯伏は、握手後の不意打ちも回避。

明日を楽しみにしてますよと言わんばかりの表情でリングを去ろうとしたところで外道が当然の如く飯伏の足を掴む!

左足と言えばG1初戦で捻挫した箇所だ。あれから時間は経っているものの、全快したとは言い切れないだろう。

だが考えてみればジェイは常に相手のウィークポイントをねちっこく責め、相手を自分のストーリーに組み込むのが得意な選手だ。

この運命は飯伏が怪我をした時点で決定していたのかもしれない。無慈悲に振り下ろされるパイプ椅子…。

決勝を目前に新たなハンデを背負うことになってしまった飯伏は、果たしてどのようにジェイを攻略するのだろうか。


悪役

どんなものでも悪役というのは基本的に立場が悪い。悪役=主人公と対立するものという時点でいずれかその主人公が上回るものと予想できてしまう。

そこで奇をてらう作品もあったりするが、それは物語の基本が勧善懲悪であるからこそエッジが効いてて面白く感じるのだ。

プロレスにおいてはどうだろう。ファンによって色々思うところは違うだろうが、ベビー側のレスラーに勝ってほしいと思う人が多いんじゃないだろうか?

「コイツには一番になってほしくない」そういったファンの想いは結構形になりやすく、ヒールレスラーが真に頂点に立てない理由の一つでもある、と思ってる。

だがジェイはそんなファン達の想いを食い散らかすように強豪レスラーを沈め、またオカダの首を掻っ切ろうとギラギラしている。

このエンディングも、単に蹴飛ばすだけでなく飯伏ファンなら絶対やってほしくないことを的確にチョイスすることで「こんだけされたら負けてもおかしくないよね?まあ頑張って」と嘲笑っているかのようだった。

誰もが見たくなかった結末に一切ブレることなく突き進むジェイの胆力はとても20代、年下の人間のそれと思えない。


善性

対するAブロック代表の飯伏。どこ見てもキラキラ光ってそうな棚橋や気のいいお兄ちゃん感のあるオカダとはまた違うタイプのベビーだ。

外見はギリシャ彫刻のような肉体と反比例する童顔かつ天然という優等生的主人公キャラっぽいが、キレると人格が豹変する危険な一面を持つ。バキじゃん。

特に内藤と絡ませると職質どころか強制連行レベルの危ない人になるが、そのヒロイックな立ち振る舞いが飯伏を絶対的ベビーとして支えている。


頂上決戦

近年の試合をワールドで見返していると、ライバル的な関係のクローズアップが多く、露骨に悪い奴を良い奴が引っぱたくような教訓めいた試合が少ないように感じる。

CHAOSはすっかり丸くなり、一時期はマジで帰れとか言われていたらしい鈴木軍も今は暖かい声援を貰うことがあるし、BULLET CLUBもポケモンで言うロケット団の3人みたいな敵だけど憎めない感が出ている。

棚橋とケニーのイデオロギー闘争も蓋を開けてみれば「やっぱプロレスって面白いよね」で決着し、新日本全体が朗らかな雰囲気であるように感じた。

そう考えると外道とジェイがCHAOSを裏切ったのは必然だったのかもしれない。

ジェイ達の動きを考えると、温くなった新日本に新たな刺激、それも最近ファンになった人達にとって猛毒ともなりうるプロレスを見せつけることこそ彼らの目標の一つであるように思う。

そしてジェイは次々と新日本の看板であるオカダや棚橋に傷をつけ、いよいよ内藤まで倒してしまった。

もはや悪が辿り着いていいところじゃない場所まで昇り詰めたジェイ。だがその足を掴む男がまだ1人残っていた。

飯伏幸太。神の血を継ぎ、そして神を越えたヒーロー。

外界から舞い降りた善と新日本が生み出した悪の激突。

新日本プロレスにまた一つ、新たな物語が生まれる。